句点のような月
水宮うみ


最初から降っているのでいつか止むときまで誰も知らない雨だ。



あたたかい涙も時には流れるということぐらいしか知らないよ。



きみといた星が何色だったかを 昼の日差しに思い出します。



瞳から涙が地面へ落ちるまでの、瞬きみたいに儚いこころ。



わたしがわたしの痛みであの場所に居たのはいつのことだったろう。



一文字一文字が詩のようだったから、時間をかけてゆっくり読んだ。



一番内側の感情が一番外側の椅子に座っている。



あたまのなかで言葉が星みたいに ぐるぐるぐるぐる回っている。



雨上がりの日差しが気持ち良かったから、公園の雑草思い出す。



漠然と自然に模倣される夢。そのバグとしての獏を待ってる。



いつも、変わってしまってからその景色が気に入っていたことに気付く。



風景はそのままで詩になっていて、言葉を付け加えたくなかった。



濁点のように読点寄り添って、 、 句点のような月を見ている。



短歌 句点のような月 Copyright 水宮うみ 2021-06-19 09:15:03
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