炭酸海廊
オオカミ


なんだかね


すべてがあたりまえでさ

あの銀色のスプーンだってぎらぎらしている

すぷうん なんてなまえのくせに
いきをしているんだ




白濁のレンズ越しに
煌くことはない
ノイズまじりのほそい声が
耳元でちくちくするの
いびつに突き出た膝のあたま
成長痛は
もう、こない

たぷんたぷんと
おなかのなかで水の揺れているおとをきいたよ
うん、
わからないけど、
水だったらいいなって
おもったから


瓶底で さんざめく 海
あは  炭酸のあじだ
まるであたりまえに




すべてがちぐはぐでさ

かえりたいくせに

ありあまるひとしさで
夏の電車みたいにすずしい






ぶさいくな

ひざこぞうが
しかくいへやで
ないてる



未詩・独白 炭酸海廊 Copyright オオカミ 2005-04-22 21:07:03縦
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