ビー玉が光る時
ミナト 螢

ラムネのビー玉を
逆さまにすると
チリンと音がして
海に浮かぶ魂みたいだね
泣いているような
笑っているような
優しさの中で育った
街へ飛び込んで
たくさんの影を倒すのは
僕の膝なのかも知れないな
ビー玉が光る時に
全てを見透かされたように思う
青さも甘さも生ぬるいくらい
夏の時間が網を張っていた


自由詩 ビー玉が光る時 Copyright ミナト 螢 2020-04-10 20:17:30
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