安心ならできる筈さ、まだ
田中恭平


こんな春は待っていなかった
すべての花が造花に見える
すべての人が道化師におもわれる
鉛筆
鉛筆削りで研いで
しかし敵は見えざるもの
いいや
はなから敵なんていやしない!

行けない場所が多いから
頭のなかを歩いてみた
脳には

と呼ばれる部位があるのだよ
歩いた
歩いた
歩いた場所は
びる・えばんすのピアノが燃やす

安心したまえ
この詩はどこへも連れ出さない

いいや
篭ることの尊さを語っている
いつも
いつも
詩は愛の
一点の
注釈に過ぎない

それでもきみはやっぱり残念がるかな?
こんな春は期待していなかった
って
三月尽
おれは薪ストーヴの燃える様をみて
原始にかえっているところ




自由詩 安心ならできる筈さ、まだ Copyright 田中恭平 2020-03-31 17:09:08縦
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