眠り
田中恭平


体は
眠ろうとしている
意志は
起きていようとしている

眠剤の蒲(がま)で溺れている

変わりない
或いは悲痛な
生活はつづいてゆく
つづいてゆくことしかできない生活

わたしは死を孕んでいる
意識的な死を
ふつうのようにしていても
癖のように
少々
出てしまう
本来は生を考えるべきなのに
一切皆苦
とは
よく言ったものだ
DNAにしみこんでいる

愉楽

浄土とおく
静かなへやに
車の走る音が聞こえる

さいきんは過ごしやすくなって
或いはみずぼらしいじゃないか
きみ
行く春の先陣きっている頃な

寝る

 


自由詩 眠り Copyright 田中恭平 2020-03-11 17:56:22縦
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