馬鹿なあんたへ

夜中にあんたのケータイが鳴って
こんな時間に何事かと思って
目が覚めて

何やら深刻な顔で
会話してるのを横目に
寝返りうった振りしてたの

「ちょっと待ってて」って
誰に言ったのかわからない言葉聞いて
布団から飛び起きて
着替え始めたから
「どうしたの?」って聞いたら
「友達が死んじゃうかも」だって

手首切ったとかいう変な女の話を
少し聞いて
数時間後には仕事だっていうのに
ホントあんたは馬鹿なのか
お人好しなのか

ツッカケつっかけて
出て行ったから
私もなぜか起きて待ってるの

心配は
そんな女より
あんたの明日の仕事

ねぇ聞いて
自傷したって変な女があんたの気を引くならさ
私はね
腕の一本切り落とすことくらい容易いよ


未詩・独白 馬鹿なあんたへ Copyright  2005-04-09 23:05:22
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