口笛
水宮うみ
君を思い浮かべると、君の口笛も一緒に浮かぶ
楽しいとき、嬉しいとき、君は決まって口ずさむ
どこかで聴いたことがあるような、その場限りの人懐っこい旋律を吹く
息とメロディーだけのとっても素朴なその音楽が、
どんな言葉よりも君を語っているように、僕には思えた
君のよろこびは口笛になる
だから君の機嫌が良いかどうか、皆いつでもすぐに分かった
君は隠しているつもりらしかったけど、ほんとにバレバレだった
まるで犬が尻尾をぶんぶん振るみたいに、君は嬉しくなると口笛を吹く
自由詩
口笛
Copyright
水宮うみ
2019-05-29 20:27:27