Dance Ephemeral
塔野夏子

蒼ざめた夢を見つづける者だけの胸に結ばれる純粋星座

いつからか閉ざされたままの実験室
硝子器具たちのあいだの恋の囁き

解かれてはならない方程式を無造作に壁に書きつけ
夜明けに扉を開けて去った あれは誰だったか

巨きな天秤が双つの皿に音楽と色彩とを乗せて
虚空で揺れている

霊感と追憶との交点 常にうつろう美しき座標




自由詩 Dance Ephemeral Copyright 塔野夏子 2019-05-01 13:41:41
notebook Home 戻る  過去 未来