ネット詩人は
こたきひろし

風俗以外の女性は知らなかった。
不潔かな。欲望が一人で歩き出したら抑えきれない。男子の体の仕組みはそうなってる。
そんな時は誰にも迷惑をかけられないからマスターベーションで欲望を鎮める。
不潔かな。自慰だけではどうしても充たされないから給料が入ると夜の街に出掛けた。
理屈ではどうにもならない本能の欲求だ。

世の中には女子に好かれてセックスに不自由しない男子とその反対が存在する。
これは揺るがない事実だ。
公平ではなかった。不公平の極みである。

先天的な不公平である。俺はその不公平に悩み苦しまなくてはならなかった。
そんな負をかかえた男子に女子はいたって冷淡であるのが常だ。選択肢から容赦なく外す。
当然、恋愛と性的対象から除外する。
除外された俺の行き場は風俗しかなかった。

いたって自然のもたらす流れだった。
不潔かな。
勿論、俺は不潔で汚い存在だから女子は嫌うのだが。

ここで明確にしなくてはならない。
俺は詩人じゃない。インターネットに言葉を垂れ流している俗物だ。
美しい魂なんで持ってないし、人格に優れてもいない。
しいて言葉にするならさ迷う欲望の隕石だ。

その内どこかに激突して砕け散るさ。



自由詩 ネット詩人は Copyright こたきひろし 2019-04-08 01:17:35
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