二十七時の秘密
十一月の失敗作

理由は瞳でも言葉でもなく

甘い棘でいたぶって
囁きながら堕ちていかせて

憧れていたの
散らしたのは何度目の夜
秘密はいつもドロドロしてる
苦い香りに慣れた頃
横顔をなぞる煙がいびつ

ねぇ だれの声を求めているの
ねぇ どんな声を求めているの
ねぇ ねぇ ねぇ

溶けていった約束の糸
床一面の日常
まやかし妖し貴方は無表情

ほら
秘密はいつもギラギラしてる
甘い棘の魔法をちょうだい
堕ちていったその先の


気づいていたわ
誤魔化しながら目を閉じる
愛しい愛しい二十七時
桜照らすあの月が眠る頃



自由詩 二十七時の秘密 Copyright 十一月の失敗作 2019-04-03 19:12:50
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