取り柄なんて何もないし
いたって目立たない人間

脳みその出来はわるいのに
考えてしまう性格
くよくよとジメジメとぬかるんでいる人格

中学の頃は太宰治にのめり込んだ
ような気がする
俺も小説書いて後世に名前を残したくなった
そしてどっかの川で女を道連れに入水
世間をあっと言わせて
ぜんぶお仕舞いにしてさ

なのに
その内に大人になったら
そんな夢すっかり覚めて
忘れてしまい
どっかにいっちまった

そして今は
太宰治が
「ダサイおさむ」にしか
思えなくなっちまって