羊飼いになりたかった日
Sisi

ついに渡すことのなかった
焼き増しした写真のあなたを切り抜いて
ポール・グリモーの、羊飼い娘みたいに
止まったままの四角の中に
梯子をかけて、あなたを連れて、逃避行する


でも本当は
羊飼いになりたかったのはわたしだったし
掃除をする煙突なんてどこにもなかった

そんな風に少しよぎった
小さな矛盾1つで
あっという間に夢は醒めて
さっきまで何を思っていたのかも、
もう覚えてはいないのです


どうやらわたしは、眠っていたようです



自由詩 羊飼いになりたかった日 Copyright Sisi 2019-03-15 22:50:07
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