思い出す
やまうちあつし

真夜中の真ん中あたり
帰宅した千鳥足に
コツンとぶつかった
ものがある
   
jorro
   
やあ久しぶり
すっかり忘れていたよ
 
世界にそういうものが
あるなんていうことを
   
庭の水道の蛇口を捻り
水を溜め
植え込みに傾ける
放たれた水滴は
葉の表面で弾けて音を
   
すると頭に
パラパラと水の感触
   
雨かと思って見上げると
満天の星空が見下ろしていた
   
真善美とか
少し気にして


自由詩 思い出す Copyright やまうちあつし 2019-03-09 12:41:34
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