生活
次代作吾

あの人は絵を描くことが好きだった
あの人はとても足が速かったし
あの人はとってもグズで
あの人は常に人気ものだった
あの人は歌が好きで
あの人はゲームをやらせたらだったし
あの人はむちゃくちゃ悪かった
あの人は無口で
あの人は冗談ばかり
あの人は野球、プロレス
あの人はアイドルにぞっこんで
あの人はいじめっ子であり
あの人はいじめられっ子だったこともあり

子供の頃
乱暴に10代の頃

いつのまにか
たったご飯を食べて
息をして
眠ってすることが
こんなにむつかして
困難であるとは

しかしその過ごした時間は
べったりこびりついている

あの人は私だし
私はあの人


円を描いて
たとえいびつであっても
ちゃんと円になる

祈りに近いような気持ちで

でもこの危うさに
真実というレッテルを
ぱすんと
貼ってみたら
案外ぴったりハマるよう
ハマらないような

顔がクシャとなるような
泣きたいような
笑いたいような

うんうんと
頷かざるおえないような

くしゃみがでるような
でないような

おしりをもう一回拭くかどうか
あの一瞬のような

そんな一瞬一瞬が生活で

すりへって
すりへって

でも骨と肉がたしかにあり
そうたしかに骨と肉はここにあり

おどろくことに
子供の頃から
しっかりと
継続してきた肉と骨と
今ここにあり

ちょっと今
詩を借りてスマホの文字を
ぽちぽちしつつ

控えめにいって
これは大変なことである

だんだん当たり前なところに着地する

人はぜんぶ
リュックサックに入れて
一歩一歩

たとえ死ぬまでそのリュックを開けることが
なくても
その中身は消えてしまうことはないし

いつでも

いや、違う
ただ、中身は決して消えてしまうことはない
と思うんだけど
どーだろう

何かの拍子
気分で開けることがあれば
勝利

勝利は常に目前の世界で
右往左往を強要する生活というものは

さすが生活である

簡単な二項対立を
この詩を借りてぽつぽつしているのに
むつかしい

長くなりすぎてる

もっと長い詩はあるから
気にしなくてもいいのかもしれない

それにしても
大味になってきた

テーブルに置いてある酢を
無造作に3周ぐらい回したい時がある

案外いまの2行が近い
気がする


私が好きな言葉は
がんばろうと幸あれ

詩情のへったくれもない


自由詩 生活 Copyright 次代作吾 2019-02-26 00:21:35縦
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