瞬間の言霊
あおいみつる

わらわらと さらさらと 時は流れ
適当だったり
深刻だったり

それが事実か妄想なのかも判別もつかぬまま
時に追い越され
ねじれる時代の狭間でひとり
天を見つめては
うつむいて嘆き崩れ

よたよたと とぼとぼと 道標を頼りに
犬のような嗅覚で
あらゆる危険と ムードに
オーラの様なものを獣のように察知し

奈落の底から這いあがるゾンビの蘇生力
いや七転び八起きのダルマのような粘りで
現実の現代で瓦礫をかき分け
生き延びている

わらわらと さらさらと 時は流れ
適当だったり
深刻だったり

浮かんでは消える言霊が
幽霊のように明滅している



自由詩 瞬間の言霊 Copyright あおいみつる 2019-02-22 14:54:33
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