ココロ
後期

ココロ

彼女の部屋で つかの間
すごすしあわせなココロ
ココロは 彼女の顔を
見つめさせたり
目の奥を 覗き込ませて
彼女の向こうにある
秘密めいたものを
探らせたりする

でも あまり じっと
こらしていると
目が 裏返ったように
なって
自分のココロの奥を
覗き込んで
いるような想いに
なって
不安になる
うっそうとした
不安の森に
迷い込んだ
双子の弟の
キモチに
なる

そんなココロを 
察して
彼女は どうしたの?
両手で頬を 撫でてくれる
ぼくは 上にいて
彼女は 下にいて
真ん中には だれもいない

たった二人の間柄に
位置があり
ぼくは 下から持たれている
頭ごと

まるで
赤ん坊を
抱き上げるように

たかだごと


自由詩 ココロ Copyright 後期 2019-02-19 20:29:40
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