肉と恩寵
ひだかたけし

イートインに
夕の光が射し込んで
私はのんびりコーヒーを啜っている
いつまでこうしていられるのだろうかと
心の隅では考えながら
それでもやっぱり柔らかな陽射しに包まれて
身も心もうっとりと
今この瞬間に開放され留まっている

)過ぎ去っていったものも過ぎ行くものも
)今この瞬間には関わりなく
)ただ白い光彩が辺りに優しく溢れ揺れるばかり
)わたしはこの一時だけ
)じぶんという鉛の存在から解放されている

魂はいつだって、
その奥深い処で黙って観ているのだろう
肉に記憶に刻印された己の諸々の行為と
瞬時到来するささやかな恩寵の瞬間との
その微妙な均衡の持続を 赦しを









自由詩 肉と恩寵 Copyright ひだかたけし 2019-02-14 16:18:18縦
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