恋煩い
中原 那由多

刻一刻と
孤高のままに拗らせた
紺を纏った恋煩い
鼓動の行方を知らずして
声無き鼓舞を繰り返す
声無き鼓舞を繰り返し
金平糖を転がした

今宵の月は弧を描き
木枯こぞって吹き荒ぶ
ここから見えるは広大な
湖畔のような恍惚で
湖畔のような恍惚は
好意が故の行為の果てに
故意無く混沌こしらえる

拳でコツコツ小突いた恋は
小っ恥ずかしく木っ端微塵
声色凍えた子供のように
こっこここれは誤解だと
呼吸のリズムも小刻みで
今回ばかりは交渉決裂
今回ばかりは交渉決裂

これまで後悔、これからは
この世の終わりが今晩わ

紅茶の苦味が功を奏して
五臓六腑に染み渡る
五臓六腑に染み渡り
木漏れ日零れる頃合いに
言葉を殺したコケコッコ

姑息な口実こじつけて
壊れた玩具と引き篭もり
鼓膜を擦るコンチェルト
濃すぎたニコチン小分けして
こちとら塵屑、光栄だ
こちとら塵屑、光栄だ

こうなりゃやけだ、こうなれば
極悪人の根性論で
心を酷使、人身御供
ここらでこっそり下剋上
小洒落た言葉で誤魔化して
懲りずにこの度恋煩い
この度懲りずに恋煩い


自由詩 恋煩い Copyright 中原 那由多 2019-02-14 14:01:56縦
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