無題
田中恭平

手につかまえる
雲のかけらが
いまことばとなって
紙に定着する、
紙はすこし濡れる。

あたらしいことばが好きだが
古語も知らなければあたらしいことば
あらためて時間をゆっくりころがし
雪だるまにしたら読書に耽ろう。

才はない、とつくづく思う
しかしやってみなければわからない。
なにより滋養が必要だ、カツサンド食べる。
空腹では、血は腹へいってしまうので。

きみは神さまを信じているか。
じぶんの神さまを信じているか。
わたしはじぶんの神さまを奉り
袖をひいて歩いた或る日に帰りたい。

嗚呼、
今日もことばがしっちゃかめっちゃかだ。
頭のなかからうるさい言葉は天へ還る。
背骨より天へ還る諸々の感情たち。
混乱、して
いる、
から
混乱した文となる。
やがて雨がふり、すべてが濡れて
わたしは二度の吐血をする。
竹はかわらずさやかにふるえ
この
手につかまえる
雲があたらしいおみきにでもなって
願いのひとつやふたつかけてみたくなる。

 



自由詩 無題 Copyright 田中恭平 2019-02-14 09:54:34縦
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