雪中歌
ペペロ

「雪ふってる」

きみがぼくの後ろ肩に額をあてた。


この部屋にふたりは久しぶりだった。

あのころたがいにたがいの仕事を理解できていなかった。

だからぼくはますます仕事に没頭し、

きみは聞いたことがあるひとと関係した。

ぼくらは別れいま五年後のこの部屋にいた。

ぼくはきみをゆるせているだろうか。

きみはぼくをゆるせているだろうか。


「雪ふってる」

きみがぼくの後ろ肩に額をあてた。




自由詩 雪中歌 Copyright ペペロ 2019-02-11 09:47:00
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