隠された、かくされた
たりぽん(大理 奔)

誰にも見ることのない深淵で
それは気づくこともない隠された場所で
寿命を終えた星の残骸を探すと言うことだ
望遠鏡をのぞくものには
とても美しく、そして寂しく思えても
それはとっても遠くにあって
僕たちは手に触れることもない

そこから生まれた光はどうだろう
放たれた場所を失って旅するのは
どんなに悲しいものだろう
どんなに恐ろしい事だろう
戻れない旅は道のりを失い
還れないとわかっていてもその日を懐かしむから
僕たちは前に歩いて行けるのに

道はいつも小さな明かりに照らされても
明かりは誰にも照らされず
闇だけが、それをそっと受け止める
くらく、隠された行方に




自由詩 隠された、かくされた Copyright たりぽん(大理 奔) 2019-02-10 01:20:49縦
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