磔刑
Javelin

いつまでも、直らない、
おのが、おのの肉を、喰らい千切る、
悔恨の、
獅子、
もう一度壊して、
また、再合成、
しなければ、ならぬから、
それでも、
正当性を含んだ、
筋繊維で、
硬く、
反発、してしまうから、
とても、
それは、
悪い癖、だから、
つよく、束ねなおす、
ためではない、
磔刑の、懸垂、
脂質のない、
胸肉と、卵白、

高騰、
するばかりの、
灯油、
燃えている、
鬣の炎、
消してゆけ、
節制、してゆけ、
日当たりの良い、
縁側で、
嘗ての石炭の、つやめき、
のみを、
丸い、小さな瞳に、宿しながら、
背中を丸めて、
痩せ細って、
ちいさな、
猫、
にしなければ、
ならぬ、
から、
嘗て過剰でもあった、
燃える、獅子は、

とりあえず、
寒々とした、部屋で、
リュックで、背負う、
罪を、背負う、
12.5、
キログラム、を背負う、


自由詩 磔刑 Copyright Javelin 2019-02-09 02:14:58
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