フルートを吹く君の横顔が
ぽりせつ

フルートを吹く君の横顔が
紙袋によく似ていたので
ぼくはおもわずクロワッサンを詰めたくなった
取手のない、閉じるときは口を折るだけの
簡素な作りのやつさ
官能をおびやかすものが
永遠に悩みの種で、生きる意味なんだ

君が演奏をやめるまで
ぼくは紙袋を抱えながら
はじめての勇敢を生きられる


自由詩 フルートを吹く君の横顔が Copyright ぽりせつ 2019-02-08 21:50:33
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