アスモ
たいら

まるでこの世の終わりのような

それはそれは綺麗な夜空

深い藍に散らばった星

本当に終わればいいのにな

そう願った刹那 一筋の流星

はっと息を呑んだ

あと二回願わなくちゃ

でも もしも叶ってしまったら

大好きな歌が聴けなくなるな

大切な人にも会えなくなるな

一瞬の逡巡の間に星は消えた

僅かな残像を瞳に残し

終わりばかり願うくせに

後ろ髪を引かれてばかり

振り返ったその先に

待ち人なんて居ないのに

妄想と空想に彩られ

現実は染まってしまった

夜空のような深い藍

それはまるでこの世の終わり

星々は輝かない

願い星も瞬かない

全てが止まったままの場所で

今日も僕は今日を呪い

日を跨いでいく

また次の今日へ向かう。


自由詩 アスモ Copyright たいら 2019-02-07 10:31:40
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