立見春香

風が光る草原を
なにを探して
迷っていたのか

見上げた在りし日の空は
あの嫌なことも消し去って
未来を希望の匂いのする
夢色の花のまぼろしとして
ただそこに広がっていた


ずっとわた菓子を食べたいと
願っていたので
口紅は拭うから
ちゃんと綺麗な唇になるから

古くからいるキョトンとした
占い師の先生に尋ねてみよう

この世を
すれっからしの祈りで生き抜けば
笑えない嘘も
笑い飛ばせますか?


陽光は
キララ キララ とのぞき込む水晶玉
立花(りっか)の匂いをまきちらし
悩みも悲しみもそっと
そっとそっと
新月への願いのように
いつのまにか忘れさせてくれればいいのに



思い出せない断念した夢を
心にしばらくは伏せておきますね






自由詩Copyright 立見春香 2019-01-26 03:35:57
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