逃亡者
梅昆布茶
マルクスはロンドンで
トヨタのこうきゅうしゃの夢なんてみやしなかっただろう
意味なく渋谷に異星人がいるわけでもないのだが
ぼくたちは余裕なく金をつかいつづけ愛をつかいはたし
それは誰かのせいにしてはいけないことだとおもうのだ
ラッセルの幸福論もヒルティの恋愛論も
ニールヤングのシュガーマウンテンも
夭逝した詩人も理由があったりなかったりするのだから
人間はそれぞれ精緻なシステムを抱えて生きている
それぞれ神が宿ってるとしか思えないんだが
ぼくたちの脳科学はしあわせの為にあるのだろう
外科手術も彼女の助言もあまり役に立たないとおもったら
ぼくは逃亡する先をさがしはじめる
それが永遠と言う名の不毛だとしても
自由詩
逃亡者
Copyright
梅昆布茶
2019-01-22 20:16:34