欲動(改訂)
ひだかたけし

海が薄暗がりのなか
世界を満たす溶液のように
広がり
わたしは
裸で泳いでいく

貴女の不在を知りながら

貴女の声の余韻に包まれ
宛もなくただひたすらに
切断された記憶の奥へ
生死の彼岸へ言葉の以前へ


自由詩 欲動(改訂) Copyright ひだかたけし 2019-01-20 21:21:42
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