歯車ギギギ
ふじりゅう

コケまみれを払ったら夢が汚れた
ぷしゅ ごー が 耳で回る部屋
社会の敵でもなく
社会の悪でもなく 空気の
僕はプルトニウムで
人間辞めてしまいたいな

缶コーヒーに脳みそを移植すれば
そいつは生き物になるのだろう

バラバラと散らばる砂 埃 声 が
星々に見えた 何故か楽しげな
今見えている夜空の貴方は
今も生きているのかい?
何千光年超えて
折角ここまで来たのだから

ざら ざら 皮膚を撫でたら
薄皮一枚に守られた 僕がいた
リボルバーを回してたまたま
受精しただけの 僕だった

ひとりの小グモは消化器の裏
休憩所のドリンクの外
窓ガラスに指紋を ぺた
と生まれた意味を押し付け

蠢き出す
僕は 灰皿の中

ドアを開けたんだ

ぷしゅ。

ぷしゅ。

がん。

がん。

は・・
また冷たく裏側の蜘蛛を指に乗せて

話し声と妄想で夢が汚れた
鳥の 花びらの 街はまだ穏やか
社会のどこでもなく
社会の何処にもない 僕は
僕は プルトニウムで人間
辞めてしまいたいな きっと


自由詩 歯車ギギギ Copyright ふじりゅう 2018-11-23 16:08:27
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