血の空
あおいみつる

南の空に黒雲が立ち込める
殴り倒したい怒りに支配されても
沈黙し自分を責める

こころ

根底に潜む憤り
怒りが俺を蝕み
死をもたらそうとする

西の燃える空に
最期の三日月が突き刺さり
空を血に染める

人は俺を否定する
踏みつけては笑いものにする

俺は黙って
殻に閉じこもり
怒りを押し殺し
また心病んでゆく

完ぺきでない世界に
生を受け
完ぺきを叩き込まれた

俺はうな垂れて
今夜も失望し絶望する

空は血の色に染まっている


自由詩 血の空 Copyright あおいみつる 2018-11-12 11:56:24
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