はるな



帰り道に空になった弁当箱に納めたのは月でした
夜の道路にころりと落ちて悲しくて
これでは死んでしまうと思ったので
それにしても十月は騒がしく
息は
吐かれるのを忘れられたまま
コンクリートに隠されているのです
あなたの頬が削げたように光るのは
光るのはきっと
月のない夜空の所為と思います



自由詩Copyright はるな 2018-11-11 23:18:01
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