晩秋の景色
渡邉 由于

晩秋の日だまりに晒されて

茫漠とした疵が砂になっていく

あれだけの痛みが消えていく

その理由も掴めないまま


心が出来上がっていく前から

呪いを植え付けられていた

苦しみながら瓦解するその姿を

嗤う人もいたが救う人もいてくれた


すすきが風に流されていく  

その感触は心地よく懐かしい

苦しむことをやめなかったものだけが

最後に望める景色なのだろう


迷う勇気だけあれば良いと

教えてくれたあの人を胸に感じながら

また一つ子供であることを辞めて

寄り添える何かを抱こうと思う


自由詩 晩秋の景色 Copyright 渡邉 由于 2018-11-10 12:15:44
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