詩人ではなくて歌人でありたい
こたきひろし

歌人という音の響き
歌人と言う人に憧れを抱き
見よう見まねで歌を詠み始めた
少年の日

石川啄木を読んでは心が震えました
万葉の歌を諳じました
与謝野晶子の恋情の詠みに痺れました


歌人と言う音の響き
歌人と言う人に憧れを抱き
見よう見まねで歌を詠んだ
少年の日

少年のままに
少年のままに
老いてはしまえばよかった
老いてしまいたかった
それは許されず

振り返れば
人生と言うノートに書きためた
歌、歌、歌
数えきれない歌の数数が
風に捲れめくれて
果ては千切れちぎれて
飛ばされていくばかりだった

一冊の歌集も編む事もなく





自由詩 詩人ではなくて歌人でありたい Copyright こたきひろし 2018-11-03 19:41:27
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