冬の訪れ
葉leaf


つめたい空がまっすぐに
地上に降り立ち響いている
その響きに応えるために
僕たちはそれぞれの手鏡をそろえた
光が未熟で流動する朝
誰かの唇には鋼鉄が芽吹いている
この建築の群れを貫くには
僕たちの不純な血を持ち寄ればいい
空が一斉に地上を徘徊するとき
空を整列させるための号令を
たった一回吹き鳴らせばいい
地上には宇宙が張り巡らされている


自由詩 冬の訪れ Copyright 葉leaf 2018-11-02 05:55:34
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