愛の傷
秋葉竹




愛の傷
君も痛みを信じない
ふたりの世界を救ってみせるわ

勘違い
しなくてすんでまだましだ
あたしを好きか聞きそうだったよ


その愛の
結晶となる十字架を
握りしめてる遠くの亡骸



信じない
言葉のひとつ「愛してる」
だって軽くて爽やかすぎるし



長雨は
秋を静かに送り出し
小さい傘と心にしのつく

雨がやみ
雲の隙間に青空を
みているふたりの頰が赤いよ

傘、回す
雫がとんで、彼、逃げる
笑顔をみせて青空みあげる











短歌 愛の傷 Copyright 秋葉竹 2018-10-31 22:08:45
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