薄いカクテル
藤鈴呼
大地ごと覆うような器
実も心も丸ごと入った
ときめいていた時間軸に
留まってしまった記憶マドラーを刺す
陽射しは熱い
眺めている瞳以上の存在感
絡まり続ける氷の果て
誰かが呟く悪夢の台詞
通常ならば折り合いの悪い実が
重なり合って弾けるは宵闇
飛行船の行方を描く軌跡
何処に離れた
三角形のトーテムポールのその先に
微かな未来が観えただろう
泡立つ波で 浮かび上がる泡で
思い出したかい 薄い カクテル
★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・:*:・°☆。・:*:・°
自由詩
薄いカクテル
Copyright
藤鈴呼
2018-10-31 01:41:21