親不知に夕陽が落ちて
藤鈴呼



夕陽は落ちないよ
そんなツッコミが 聴こえてきそう

誰がハミングするだろう
きっと 鳥たちだ

鴉は塒に還るだろう
何処から 飛び立つのか

あの 尖がった
一番 空に近いと思われる場所か

星達が からかう
俺達の方が 空には近い
と言うよりも 空「そのもの」なのに

嘆く音が ハミングとなって
鳥たちの心に ゆっくりと跳ね返る

海の潮と おんなじだ
寄せては返す

どちら依りに 浮かべば
真実に 辿り着けるのかなんて
考える術もなく

ただ ただ 見つめる夕陽が
美しく 光る冬の日

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自由詩 親不知に夕陽が落ちて Copyright 藤鈴呼 2018-10-30 09:39:47
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