地面を飾る日
青の群れ

並木道のやわらかな絨毯
ざくざくと二足の靴がふみ鳴らす
転がるように進んでいく

寂しい色したフェンスの影
まるでレースみたいだった

ざわめき

小さな音が重なって騒がしく
虫とか人間だとかの声
耳たぶに下がる小さな石が揺れる
上滑りする会話だけやけに響く
浮かんでは沈んでを繰り返す
鼓動がうるさくて足を早める

つむじ風に巻き込まれて秋に散る
落ち葉を踏みならす音が心地いい

夕陽に染まった頬は
確かに熱を持って、きっと
頬紅さえ誤魔化されているはず
きれいな爪先も土埃でくすんで
それくらいがちょうどいい
冗談交じりにそれくらいがいい

あなたの声が熱く燃え
散りじりになった葉
鈍い光では透かすこともない
内側の色、赤く赤く

太陽が沈んでしまう前
長く伸びた影ふたつ並んでいる


自由詩 地面を飾る日 Copyright 青の群れ 2018-10-29 23:18:35
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