けものよ
犬絵




寂しいとき
なにを
どうすれば
いいんだろう


むずかしい
理性や知性が
犬の役にも立たない
感情まみれの
猫の世界では
もう

アッハッハ

笑っていられる
命こそ
懸命に
前を向いて
すり抜けようとする
命だと
計算なんかじゃ
はかれない
力だと
知ることに
なるの
だが


言葉の煩雑さを
とりのぞき
心の正しい色合いを
伝えたい
けもの

おまえたちの声は
ただ晴朗な中天へ
とどく



白い雪
降り積もった
美しい世界観を
泥土に花を咲かせる
リアルに立ち戻すために
すべてを穢し去ったあとの
正しさのほうを選ぶというのなら
それは、いい
それは、
そちらのほうが、
早道なんだろうから


寂しさを
無くすんじゃなくて
寂しさを
ごまかす正しさを
見つけ
為す

穏やかであれ


強き
カタチの

手折るな



たおやかで
あれ



けものよ







自由詩 けものよ Copyright 犬絵 2018-10-28 13:48:20
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