自然協奏曲
ミナト 螢

緑のざわめきが膝で笑い
風の咳払いが耳を撫でる

雲のフィルターが通した言葉に
洋服を着せた天使のはにかみ

夕陽に染まる頬はみんな同じ
空に浮かべた思いを綴るため
盛り付けられた一枚の皿だ

割れることもなく汚すこともない
永遠がここにあると信じた

絵になる景色を心の中で
育てているなら飾って見せてよ

落ち葉が一列に舞う踊りの
最後で首にリボンをくれたのは
循環する体温と似ている

街の匂いはガソリンの値段で
変わっていくから
鳥の鳴き声を車が引いた
今日は何だか忙しくなるね


自由詩 自然協奏曲 Copyright ミナト 螢 2018-10-28 08:33:23
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