とまらん
立見春香



『大嫌い」だって
言ったって
言葉だけだろ
わかんない?
嘘つかれてもわからないのは
けっこう真面目に好きだからかも?
ただ純粋にまっすぐに
歩けるわけなどないからね
帽子のツバで顔かくすのは
涙の色がかくせないから

ずつとそうしてダラダラと
腐れ縁とかいったっけ
ふたりがふたり
好き同士でも
ちょっと軽めの好きなのかもねってね

そんな恋って上辺の見せかけ
のんべんだらりと好きな感じで
でも
けっこう真面目に好きだから
けっこう傷つくこともあり
ちょっと冷たい目で見られたわ
いつのまにやら愛はすり減り

惰性惰性のむつみごと
もういらないやと毒づいて
ふたり気持ちが離れて苛立ち
相手のことを考えるのもイヤ
そして
憎みあったよ
呪いのような眼でみられて
愛はこうして終わるんだね?

だって?

ふーん
あ、眼よ 追うなよ?
でも
どうしたらいいんだ
嫌っても嫌ってもいくら嫌っても
やっぱり
ぜんぜん止まらない
ぜんぜーん止まんないや『大好きっ!』






自由詩 とまらん Copyright 立見春香 2018-10-24 01:22:36
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