無表情な感触
ひだかたけし

宇宙の冷たい感触が 朦朧とした頭に響く
世界の一様な無表情が 奥まる意識を取り巻く
(フォークとナイフがぶつかる音、砕けるグラス)
世界は今日終わるかもしれず
それなのに宇宙は爆発と沈黙を貫く
到来した光の朝、光の昼、しかし
いずれまた夜が忍び寄り
漆黒の闇が生動し始める
口づけをしよう
疲弊した身体を互いに委ね
蠢く漆黒の闇に呑み込まれる
その前に


自由詩 無表情な感触 Copyright ひだかたけし 2018-10-23 11:43:35縦
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