少年の夜
ミナト 螢

宝石が輝く未来を映す
約束をしてる指輪のように

細かい傷さえ命の鼓動を
刻んだ証に選ばれた音

エレベーターの最上階で見る
夜景と同じ眩しさを知っても

転がる釣銭を追い求めてる
自分がどこにいるのか解らない

緑の匂いが残る都会に
懐かしさを進化させた思いを
伝えられそうな舞台があった

人はいつまでススキの花を摘み
大切な誰かに渡せるのか

少女が女性と呼ばれるとしたら
ファンデーションの上からなぞる筆

くすぐったい魔法を掛けるため
野原を出て行く前に武器を持て


自由詩 少年の夜 Copyright ミナト 螢 2018-10-21 09:26:52
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