つまらない愛だよ。
いけだうし

崩れかけランプを乗せた新幹線が、反対側のホームから発車します」
車窓から覗く崩れかけランプは、横目で太陽を見ている。あれは満ちることのない月、それこそ美しいのに
指の絆創膏は、陽光に刺された崩れかけランプを修理したいなんていう、傲慢、傲慢だった。
僕は足元に転がった満月を蹴ろうと思う。綺麗に下がっていくだろう。
もしかすると崩れかけランプは、満月に憧れていたのだろうか?


自由詩 つまらない愛だよ。 Copyright いけだうし 2018-10-14 17:42:26
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