ジュノと言う名の審神者のこと
竜門勇気


なんでこのままで
いいと思ったんだい
何もせずに下手を打たずに
ベッドは孤独も憂鬱も
どこにもやらずに安心をくれる
目が覚めるのがこわい
だから眠るのさ
消える意識が戻りませんように

ジュノ、君は喋るのをやめた
僕らの手のひらには今日も昨日と同じ温度が宿った
手をつなごう

誰もいない部屋にひとり
ひどい喉の渇き
口をつぐんでは生きていけない
花束が出窓にたくさん
今日は誰が死んだんだ?
僕はその誰かを忘れる方法を模索してる
いい気なもんさ
お互い花束が何を意味するのかわからない

ジュノ、僕はしゃべるのを諦めない
左手が火達磨になってもあのライターを使う
昨日を今日とつなごう

嫌いなものを追い出すために
物語をくるんだ守護に祈る
誰のための地図かはまだわからない
口をつぐんでは水も飲めない
拾えばいいのかわからない
この花束は、どちらかって言えば僕好みだ
赤い花がないから
お互いこの花束が何を意味するかわからない

ジュノ、その煙たいやつをどっかにやしてくれ!
ジュノ、僕に水をかける前に相談してくれよ!
ジュノ、ここを立ち去る前に愛してるって言ってくれ!

ジュノ、あのライターを置いてってくれるなら
葉巻はやめてゴールデンバットをほぐしてくれよ
雨に濡れたときひどく汚らしく見えるように


自由詩 ジュノと言う名の審神者のこと Copyright 竜門勇気 2018-10-06 18:24:50
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