きみへ
佐野ごんた

空の手が降りて
僕を
私たちを包み
舞いあがる

遥か昔から変わらない
かすかな風
に含まれる潮騒
意味なんてなにもない
ただそこにあるものを
受け入れて
そのまま受け流す
そのくりかえしが
波なんだと思う

日本語ってふしぎなやわらかさ
連想するじゆう
感覚を水彩で伸ばしてゆく
にじんだ愛は
たぶんわからない
わからないけどわかりたい

ありがとう、ありがとう
それでもきっとたりない
泣いても、泣いても







自由詩 きみへ Copyright 佐野ごんた 2018-10-02 22:02:12
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