手形
春日線香

電気ケトルと時計の間に住む老婆が教えてくれた。「お前が眠っている間に夜中の雲から女の腕が伸びてきて、窓をすり抜けてお前の顔に透明な手形をつけていったよ。その手形は洗っても落ちないだろう。もう逃げられないよ」


自由詩 手形 Copyright 春日線香 2018-09-28 13:14:55縦
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