春日線香

棚の整理をすると黒い泥が詰まったビニール袋が出てきた。たぶん玉ねぎか何かを仕舞い忘れたきりで、腐り落ちて液状化したものなのだと思う。袋が破れていれば大惨事になっていただろう。二重三重に包んでゴミに出したあとは、これも消費期限をやや過ぎたマカロニを茹でて食べることにする。泥の詰まった袋を考えながら、暗闇に吊り下がる胃の重さを感じている。


自由詩Copyright 春日線香 2018-09-28 06:02:34縦
notebook Home 戻る  過去 未来