君の香り
ミツバチ

交差点で君の香りがした
誰も視線が合わない
すれ違い
髪になびく風だけが交わる

そういえば今日は昼まで雨で
湿気でうねる髪に
ため息をついていた
路面の水溜まりにカラフルな影が踊れば
靴は避けようと早足で
雨上がりの虹は端は見えず
ビルは雲の切れ間に溶けていく

君のお気に入りの洗剤は
誰だって使うものだから
同じ香りは誰でもまとうけど
鼻に焼き付いた君の面影に
僕はいつだって惑わされる

交差点で君の香りがした
本当に君が居たらいいのに


自由詩 君の香り Copyright ミツバチ 2018-09-22 14:50:03
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