振動
こたきひろし

言の葉も枯れるんだろう
井戸水が渇くみたいに
だけど
井戸水が渇く
と言うたとえ方がが果たして当たってるか
どうかは何とも言えない
言葉は枯れてしまっていたから
少なくとも
私と言う個体の中では



多分
私は誰も愛せなくなっていた
でも
多分と言う曖昧な言葉が
何処から出てきたかは解らない

振動
私の中で何かが振るえて動き始めていた

震えながら動き始めたのかも
解らないけれど

人間だから
人間だからね

多分だけど


自由詩 振動 Copyright こたきひろし 2018-09-18 22:11:06
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