夕日の沈む海
秋葉竹


決まり文句のような言葉

諦められないのですよ、言葉を、
はだかのいろをした、
ピンクっぽい恥じらいを。

おひさまが死んだと思われなくて
悲しみの原色を体験した
ただ、心地よい弾力のまくらを
彼より世界に必要なものとする

浮かび上がった間違いが
街を歩いている私に降り注ぐ、いや、いい。
そんな出会いがしらの、のけものの本性。

誰にも知られたくない、
秘密の罪を懺悔する白い小さな教会で、
座りこんでいるコウモリさえ
振り返れば、しあわせになるだろう。

ふざけ倒したよう、
眼鏡の制服の彼女のことが
読んだトリビアに似せて好きになったら、
えら呼吸でもして、海底深くに沈みたい。

泳げない1日でもいい、
夕日が沈む海だというから。






自由詩 夕日の沈む海 Copyright 秋葉竹 2018-09-13 16:32:22
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